理学療法士のネフローゼ症候群闘病日記

バリバリの働き世代のパパのネフローゼ症候群闘病日記

低アルブミン血症について

アウトプットシリーズ第1段

今回からネフローゼ症候群や腎機能、腎臓リハビリテーションについて学んだことをブログでアウトプットしていこうと思います。

 

第1段としてネフローゼ症候群の主症状である低アルブミン血症のについて書いて行こうとおもます。

 

ネフローゼ症候群は大量の尿蛋白によって低アルブミン血症となり全身の浮腫を主症状とします。

アルブミンとは肝臓で作られるタンパク質で血漿中一番多いタンパク質となります。

アルブミンの役割

1.膠質浸透圧の維持

  膠質浸透圧と聞くと難しいですが、アルブミンには水分を引きつける能力があり血管の中の水分の量を保つことができます。アルブミンが血管の中になくなると血管の中に水分がなくなりドロドロの血液となってしまい、血栓などの原因になります。実際に私も発症当初DVT(深部静脈血栓症)を併発していました。

 また、血管外に水分が漏出し浮腫が起こります。これがネフローゼ症候群の主症状となります。私も発症当初は体重が約8kg増加しました。

2.結合と運搬

  アルブミンはカルシウムや亜鉛などの微量元素や、脂肪酸酵素、ホルモン、薬などと結合し、体内の目的地まで運ぶ役割があります。

 実際私の場合上記で説明したように下肢に血栓ができていましたが、抗凝固剤の内服はありませんでした。おそらく低アルブミン血漿のため抗凝固剤の作用が低下してしまうからだと考えられます。

アルブミン半減期

 アルブミンは肝臓で1日約6−12g作られており体重1kgあたり4−5g体内に貯蔵されています。そのうち血管内40%、血管外に60%存在しています。

半減期は14−18日と言われ筋肉や皮膚で分解されます。

 よって血液検査で見られるアルブミンのデータは約2−3週前の状態を反映していると考えられています。

 ネフローゼ症候群で大量の尿蛋白が出現し低アルブミン血症となりますが、治療によって尿蛋白が陰性化し寛解状態となってもすぐに血液データでのアルブミンの上昇は見られません。

 

最後に余談ですがアルブミンは低栄養の代表的な指標と言われてきましたが近年ではアルブミン濃度は炎症反応などで低下することも考えれ、一概にアルブミン濃度だけで低栄養と判断することは危険であると考えられています。

 

本日は以上となります。

今後もつづけて行きたいと思います。